Rulebook

MSC チャレンジ・レギュレーション
1.運営管理 | 2.公式会議 | 3.資格 | 4.参加条件(服装、着用品) | 5.参加条件(車両規定) | 6.参加志願(エントリー) | 7.行動と振舞い | 8.一般のシリーズ規則 | 9.旗信号 | 10.抗議 | 11.技術検査 | 12.タイヤ(全クラス共通) | 13.シートベルト規則(全クラス共通) | 14.MSCチャレンジ審査方法について


1.運営管理
MSCチャレンジ(イベント)は、MSCを運営するMSC(株)に属する。MSCチャレンジ(エキスパートクラス、ミドルクラス、ビギナークラス)全てのMSCチャレンジのイベント運営を許可する。
これらのイベントの管理はMSC(株)に既存する。

2.公式会議
・MSC(株)の代表及び実行委員会メンバーはこのMSCチャレンジ大会基本規則の解説やMSCチャレンジにおける問題に関するどんな公式会議、公聴会にも出席する。
(1) ルールの承認
・全ての人、チーム、会員、MSCチャレンジのイベントを実行する権利を与えられた協議委員や、その権利を求める主催者、MSCチャレンジの参加者は以下のことを厳守する。
・ルールを理解する。
・無条件で規則に従う。
・MSCチャレンジに書かれている内容以外の法的な償還請求を持つ権利を放棄する。
(2) 操作権威
・レースイベントで運営委員は、イベント全ての運営管理を行う権威をもつ。
(3) ルールの解釈
・MSCチャレンジのオフィシャルルールの裁定は最終的で拘束力がある。本大会競技を進行するにあたり発生した問題は、迅速にかつ確実に解決するため、参加者及びオフィシャルを含む大会関係者は以下のことに必ず同意する事。
・MSCチャレンジのオフィシャルが下した判決や決断は法廷で争えない。
・MSCチャレンジに対して訴訟を起こすことは出来ない。またMSCチャレンジに代わって判決を破棄したり、修正したりなどは出来ない。
・この規定の違反者が、それに対し訴訟を起こす場合は、MSCチャレンジ、またはMSCチャレンジのパートナー、代理人、会社に全ての費用(訴訟を起こす費用、旅費、弁護士代)を賠償することに同意する。また訴訟が終わるまでMSCチャレンジの特権は一時停止する。
・MSC(株)及びMSCチャレンジ実行委員会メンバーは、MSCチャレンジのルールや本規約内の内容等をいつでも変更、修正する権威を持つ。
・毎年大会の第1戦受付までに、その年のルールと規則を見直す。

3.資格
MSCチャレンジ競技は世界中の全ての人に開かれている。
(1) 参加資格
全てのドライバー、ピット内や任意の危険の場所で働く人は18歳以上の者とする。
ただし、MSC(株)に対して親権者が所定の書類を提出・申請してMSC(株)より出場の承認を得た場合は第一種普通自動車免許証を有していない18歳以下でも選手として出場することが出来る。ただしサーキットまでの参加車両の移動は必ず第一種普通自動車免許証を有しているものが行うこと。
※これらの参加資格は規定集の内容を違反するといつでも出場を取り消される可能性がある。
(2) MSCチャレンジ参加資格
・ビギナークラス:サーキット初心者や、まだ腕に自身のない人のドリフト初級クラス。
・ミドルクラス:ドリフト中級者のためのクラス。ビギナークラスとエキスパートクラスのちょうど中間にあたる中級者のためのクラス。
・エキスパートクラス:ドリフトに自信のある方、そのテクニックを競い合う上級者クラス。
※年間ポイントランキング1位・2位の選手には翌シーズンのFD JAPANライセンスが取得可能になります。さらい上位15名はFDJ2ライセンスが取得可能になります。

4.参加条件(服装、着用品)
・フルフェイスまたはジェットタイプのヘルメットを着用する事。(半キャップは不可)
・長袖、長ズボン、レーシンググローブ、運転に適したシューズを着用すること。
※エキスパートクラスの者は、出来るだけレーシングスーツの着用が望ましい。

5.参加条件(車両規定)
・参加車両は車検を有する車両とします(サーキットまで参加車両で来られる方のみ)
※道路運送車両法の保安基準「昭和26年運輸省令第67号」に適合し、公道を走行するにたりる条件を満たしていなければならない。
・車両ナンバー(車両番号標)付き車両は、車検対応車であることが前提。
・サーキットまで参加車両を積載車等で運んでくる車検無し車両は、抹消登録書等を持参しなければならない。
・車検がある車でサーキットまで乗って来る参加者は、車検適合の触媒装置の装着が厳守となる。
・車検が残っていて、積載車等でサーキットまで運んで来ても、触媒装置が付いていない車両は違法改造車とみなしイベントへの参加はできないものとする。
・車検有車両でサーキットまで乗ってくる者は、当日車検証を持参すること事を義務とする。
・車検無し車両を、仮ナンバー等を装着してサーキットまで来る車両は、MSCチャレンジには参加出来ない。
・参加者すべての車両は、開催サーキットの音量規定をクリアしなければならない。クリアできない車両はMSCチャレンジに参加することはできない(音量に関しては各サーキットに要確認)
・4点式以上のシートベルトを装着及び使用すること(下記項目13.参加者を抑制する規則についてに詳しい装着基準が掲載してある)
・バッテリーの固定確認及び絶縁を条件とする。(ビニールテープなどでプラス側を絶縁

・木で出来たタイプのハンドルは使用してはならない。
・ブローバイガスの解放は禁止。オイルキャッチタンクの装備をすること。
・オイルキャッチタンクを装備する場合、素材は金属製で容量が500cc以上の容器を使用すること。
・オイルキャッチタンクの取り付け方法は針金やタイラップ、テープ等による暫定的なものであってはならない。
・参加する全ての車両は消火装置の搭載を義務づけるものとする。
(消火装置は内容量500g以上の粉末又は、AFFFの内容消火剤を使用したものに限り、簡易なスプレータイプなどは、認められない)
・消火容器の取り付けは、クラッシュ時の減速度がいかなる方向に加えられても耐えられるように取り付けなければならず取り付け方向は、車体軸線に対して直角に近い状態であること(リベット止めは禁止される)
・金属製のストラップの付いたラピッドリリースメタル(ワンタッチ金具)の装備が望ましい。なお消火装置はドライバー等が容易に取り外せる位置に取り付けなければならない。消火装置はその有効期限内の物のみに限る。
・自動車メーカーが量産するストックボディのみ、パイプフレーム構造の車両は出場不可。
・メインフレームを含むその他基本モノコックの切断は禁止(インタークーラーのパイピングの為の穴開け・リアオーバーフェンダー等の加工は、車検を取得できる範囲での変更を認める)
・車の外装は純正風で清潔のあるものとする。ダメージがなく、競技において見苦しくないものとする。
・車にアフターマーケット(車にとっての部品・アクセサリーなどの派生的な)パーツ、車体パネル、その他の計器盤、サイドスカートや羽など付けることは許される。
・GTウイング、カナード等の全幅は最大車幅を超えない事。明らかな突起や、技術会員の判断により、危険とみなされたものについては、そのパーツを外してもいい権利を有する。
・エンジンと電動装置の変更は自由である。
・ラジエータータンクは1リットル以上の容量が必要で、エンジンルームにしっかり固定する。
・ドライブトレイン(駆動)は変更可能だが、車体後輪によってのみ運転される車両に限る(後輪駆動のみの変更可)
・すべての流体システムには、漏出があってはならない。
※ブレーキライト、後部ライト、リバースライト、ハザードライト、普通に機能しなければならない。
・純正ガラス以外(アクリル等)のガラスは、脱落防止用のステンレスまたはアルミのステーでボルト留めし、衝撃によって、飛ばないようにする。
・フロントガラスは純正か純正に変わる物で、ヒビがあってはいけない。
・車体には機能的なフロントガラスワイパーを付ける。
・車両前後に牽引フック(牽引用穴あきブラケット)を装備しなければならない。
・牽引フックは車両を牽引して移動するのに、取り付け部分も含め十分な強度を有していなければならない。
※純正フックは不可。
※素材はスチール製、またはストラップタイプ(布ベルト)のみ。
※円の最小内径が50mm以上確保されていること。
※内側の各部はRをつけて滑らかにする。
※最大突起幅は、バンパー・ボンネットから100mm以内とする。
※スチール製のフックは、黄色、オレンジ色、あるいは赤色に塗装する。
・適用車は、クーペ、セダン、コンバーチブル、ワゴンでドアが5個未満である(コンバーチブルは、ハードトップを装備する事)
・駆動方式はFR・MR・RR・FFのみ。
・前後サスペンション取付け間はモノコック構造を留めている事。フレームの改造等は一切認められない(パイプフレーム等は禁止)
・ロールバーとサイドバーの素材は、スチールまたは、クロモリのみ、アルミ素材の使用を一切禁ずる。
・エキスパートクラスの車両は、6点式以上のロールバーと運転席に1本以上のサイドバーが装備されていなければならない(ボディへの装備は、ボルト留め、溶接留めでも良い)
・サイドバーのジョイント部は、ブラケットを使って脱着可能なボルト止めのサイドバーでも良い。但しフロントアーチとメインアーチに装備するブラケットは、ロールバーに溶接しなければならない。
・サイドバーの取り付け位置は、降車しやすく、かつ横からの衝撃を守れる位置に高く装着しなければならない。
・ロールゲージの基本的目的は、車が横転、障害物、他車に衝突した時にドライバーを守る物である。ロールゲージは車の重量(ロールオーバー構造で車の滑り止めから 生じる前部、後部、側部の負荷)からの圧縮力に耐えられるような構造。
※詳しい車両規制は下記項目11.技術検査にて確認すること。
※エキスパートクラス参加車両のロールバーに関する詳しい明細は、下記項目11.技術検査 (7)に掲載してある)
・上記の適用を含まない車はMSC(株)の承認を申しでなければならない。

6.参加志願(エントリー)
・エントリー開始日から、TELのみでの先着順での応募とする。
・エントリー開始日は、基本的に大会2ヶ月前からとするが、大会主催者の都合により若干の変更もある(MSC、WEBサイトで確認可)
(1) 運用規約の適用
運用規約はMSCチャレンジ活動時に適用される。但し、テスト日、設営時、打ち合わせ時、コンペティションイベント、デモンストレーションイベント時は適用されない。
(2) エントリー
エントリー者はMSCのエントリーフォーム(ルール)と過程に従わなければならない。
(3) エントリーの拒否
不採用の通知は出来る限り早くエントリーフォームに記載された住所へ、イベント開催日の遅くとも5日前までに送付される。MSC(株)はエントリー者の行いやエントリー者の提携する団体が不適切でありイベントを盛り上げられない者とみなすとエントリーを拒否することもある。
※MSC(株)は理由を述べることなく自己判断で志願を拒否する権限をもつ。
(4) エントリーの虚偽
嘘や偽りが発覚するとエントリーは無効になる。このような志願者は規定に違反したと見なされエントリーフィーは罰金となり返金されない。
・イベント進行中に、虚偽が発覚した場合、その時より参加取り消しとなる。
・イベント終了時に発覚した場合、その時の戦績も無効になる。
(5) エントリーの条件付の承認
プロフェッショナルなチャンピオン競技であるMSCチャレンジは、車やドライバーのエントリーの承諾、拒否をする権限を持つ。疑わしい場合は主催者によるMSCチャレンジへ参加を承認されない限り出場を許されない。

7.行動と振舞い
(1) パドック、コースIN、OUT
・ドライバーやクルーメンバーそのほかの関係者の行動でMSCチャレンジ及びその主催関係者、観客が危険にさらされたと思われた場合、その度合いによって相応の罰金を支払う。またはそれと同時に全てのMSCチャレンジの主催するイベントの参加権を奪われる。
・全てのドライバーとチームは常に安全を心がけていなければならない。また周囲の環境、人、行動、車、設備に感心をもち、注意をはらう必要がある。MSCチャレンジはこのような違反行動を見直し変更する権利を保有する。
(2) 関係者、審査員の態度
・MSCチャレンジ競技に出場するドライバーやチームメンバーは競技運営者や審査員にパフォーマンス、レース操作、審査に関するどんな問題についても議論する権利をもつ。
・チーム監督またはドライバーは、MSCチャレンジ活動中、常にチームの代表としての責任がある。ドライバー、クルー、チームのメンバー、彼らの代理を務める者はプロとして行動すること。
・主催者や審査員に不適切な態度を行ったドライバーやチームのメンバーは下記のような罰則を受ける。
A 1度目違反=注意を受ける、5万円以下の罰金、MSC(株)より一定の期間審査。
B 2回目違反=注意を受ける、10万円以下の罰金、人物・事件の審査、減点
C 3回目違反=ドライバー、チームの大会資格剥奪。
※極端な不正行為の場合には、MSC(株)は必要であると考えられるいかなる行動を取る権利を保有する。
(3) アルコール、麻酔剤
・イベントが終了するまで、飲酒や覚せい剤等の使用が禁止されている薬物は医師の処方等があっても禁止する。
・MSCチャレンジ主催者は、血液検査、尿検査やそれ以外の検査を参加者自身の負担で参加者に検査を要求する権限がある。そのような検査を拒否したり検査結果を提出しないと罰金または、イベントから追放される。

8.一般のシリーズ規則
(1) オフィシャル
すべてのMSCチャレンジはMSC(株)によって任命された人、代理店、会員によって運営される。これらの人や代理になる人はMSC(株)により承認を得た者である。直接的に運営管理を行う者は次に示す。
-大会実行委員会員
-審判員
-スターター
-運営進行員
※これらの人やアシスタントはオフィシャルである。彼らは予定されたセッション前からイベントが終わるまでオフィシャルとしての役割は主催者の許可がない限り有効である。オフィシャルでない人もイベントの主催者、会員、チーム、ドライバー、オフィシャル,スポンサーと(話し合いや討論)が出来る。
(2) 行為
すべてのオフィシャルは、厳格に行動するよう努力する。これらを反するとオフィシャルとしての資格を失うかMSCチャレンジで決められた罰金を払う。またオフィシャルの行動がオフィシャルとしてふさわしくないと判断されるとMSC(株)のイベントに参加できない。
(3) 競技委員長
競技委員長は競技、運営管理における最高責任者である。
(4)審査員
・審査員はMSC(株)によって承認される。
・審査員はMSC(株)によって決められた評価基準によって採点する。
・MSC(株)によって承認された審査員により競技は審査される。
(5) MSCチャレンジ実行委員会の承認
・MSCチャレンジ実行委員会は技術的な規則を参加者に強制できる権威を持つ。実行委員会は必要があれば即座にルールを修正したりつけ加えたりすることが出来る。
・実行委員会は、車の状態を確かめるために車の分解や点検、検査を要求できる。
・実行委員会は、ルール違反の車両に適切な処理を行う権限を持つ。
・実行委員会はすべての車両がルールに順応した安全な設備を備えていることを確認する。
・実行委員会は拒否権を持つ。もしチームがルールの意図を超えて車両を準備するものだと解釈するなら、実行委員会はその準備を拒否否認できる。
・実行委員会はドライバーや参加者、クルー、メンバー、チームメンバー、オフィシャル、関係者を認し手続きを行う権利がある。
(6) スターター
・スターターは常に主催者とコミュニケーションを図りながら、直接主催者の監督の下行動する。
・ドライバーは競技が終わり、車がコースから出るまで、車のスタート位置などスターターの指示に従う。
(7) チームの代表
・それぞれのチームは代表者を一人任命する。チームの代表は、チームのクレデンシャル内容の変更や付け加え、エントリーの撤回、5分ルールの開始を行う。イベント中に代表が変更になる場合は、MSCチャレンジ実行委員会に報告する。
・基本的に申請がない限りチーム代表はドライバーとする。
(8) 会議出席
・MSCチャレンジのオフィシャルはドライバー/チームのマネージャーを集め様々な会議を行う。これらの会議で競技に関する新しいルール、規則などを報告する。
・ドライバーとチームマネージャーはイベントの補足規則の概要を述べる会議には出席することとする。
・MSC(株)の承認なしに欠席すると相応な罰金を支払う義務がある。さらに、ドライバーとチームマネージャー無しの会議は、ルール違反とみなし無効となる。また会議や約束に遅刻した場合も刑罰や罰金を与える。
(9)ぺナルディの範囲
・参加者、ドライバー、オフィシャル、チームメンバー、関係者、MSCチャレンジの規定やルールを破った者、MSCチャレンジに偏見を持つ様な態度や詐欺を行った者、賄賂を渡そうとしたりMSC(株)に携わる人々イベントに悪影響を与えた者はぺナルディを受ける。
★警告
★罰金
★執行猶予
★資格停止
★イベントから退場
★除外
★失格
★減点
★結果変更
★上記の組み合わせ
★その他
(10) ピット、パドック、コースルール
・ピット内の人はイベント中適切な装いをしなければならない(足を覆い隠す靴、長ズボン、長袖)。
・ピット内及びコース内などの危険エリアに立ち入ったり作業をするものは、主催者に事前の申請を行い許可が必要となる。
・有効なMSC(株)のスタッフパスをもった人のみ立入り禁止地域の立ち入りが許される。
(立ち入り可能地域は、そのパスの種類によって異なる)
・決められた場所以外での喫煙は許されない(開催場のローカルルールに準ずる)
・主催者はピットライン、パドック、コース、ルール、手順に関する最大の権限をもつ。ピットインルールの違反を犯した場合の罰則が適用される。
・グリッド(スタートライン)にいったん着いた車両はエンジンの押し掛けをしてはならない。
・競技委員長は、油の流出など様々な理由などで他の競技者に危険を犯すと判断するとその車をコースから外すよう命令することができる。
・競技中に、部品欠落や事故などで走行が困難と判断された場合、競技進行上やむを得ずレッカーやフォークリフトなどの重機によってコース内より撤去することができる。その際、注意は払うが万一車両にダメージなどを与えてもその責任は主催者、オフィシャルともに請求できない。
・グリッド、スタート地点で燃料を補充することは禁止である。
・大きな事故は燃料補充中に起きやすい。燃料補充は十分周りに注意を払って行なう。
・基本的にピットやコース内などの危険エリアに入る場合、許可が必要で、許可の無いものが立ち入った場合、その違反者の関係するチームに対しても罰則を与えることもある。
(11) ルールと詳記の変更
MSC(株)はルール、規定、詳記を報告書によって変更できる権威をもつ。報告書はE-mailで競技者やスタッフに送付される。同様にwww.msccha.jpにも記載される。

9.旗信号
・以下のような信号はドライバーに様々状態を知らせる。一般的に布地の旗が使用されるが、代わりにボードやライトが使われる事もある。動きのないライトの光は旗を静止した合図、点滅した光は旗を振っている合図と同等である。
※旗信号を厳守し、無視や見落としなどの行為を行なった場合、罰則を与える。
(1) 緑旗
・この旗は、コースが走行可能であることを示し、1本あるいはそれ以上の黄旗表示が必要となった事故現場の直後のポストで振動表示される。競技長がその必要があると判断すれば、ウォーミングアップ走行のスタート、あるいは予選のスタートの信号として使用する事もある。
(2) 黒旗
・主に違反行為(ペナルティやフラッグ無視など)を犯したドライバーに対して振られる旗。黒旗を振られたドライバーは失格となり即時ピットに戻らなければならない。
(3) オレンジボール旗
・旗を振られたドライバーに対し車両に機械的破損があり、そのドライバー自身あるいは他のドライバーに危険をもたらす事があり得る事を知らせる。旗を振られたドライバーは次の周回時に自己のピットに停止しなければならない。
・競技委員長が承認できる程度まで機械的破損が修理された場合は、競技に復帰できる。
(4) 黄色旗
これは危険信号であり、ドライバーに対し意味に応じて次の2通りの方法で表示される。
1本の振動:速度を落とし、追い越をしない事。進路変更をする準備をせよ。コースわきあるいはコース上の一部に危険箇所がある。
2本の振動:速度を落とし、追い越をしない事。進路変更する、あるいは停止する準備をせよ。コース全面的または部分的に塞がれているような危険箇所がある。
※使用コースの状況により、1本振動の黄色旗で対応する場合もあるためMSCチャレンジにおいては黄色旗は、1本振動も2本振動も同等の意味合いとする。
(5) 赤旗
・コース走行の中止が決定された時、スタートラインにおいて振動表示される。サーキット上の全てのポストもまた赤旗を振動する。コースを閉鎖するたに、赤旗は競技長またはその代理人によって表示される。
(6) 赤の縦縞のある黄旗
・旗の後の区間内のコース上にオイルまたは水があるために粘着性が低下している箇所があることをドライバーに知らせるために使用され、不動表示される。表面が正常に復帰しない限り(状態にもよるが)、少なくとも4周回の間表示される。
(7) 白旗
この旗は振動表示され、ポストの管理下にあるコース区間に相当低速な車両が存在している事をドライバーに示すために使用される。
(8) 赤白斜線旗 始め/終わり時
・コース内に緊急車両。
(9) 黒と白とチャックの赤旗
・練習時間、資格のある練習やレース。
(10) 黒と白のチェッカー旗
走行の終了を意味する。

10.抗議
(1) 苦情
・参加者からの苦情を受けたら、その事実をMSC(株)事務局に知らせる。
・事務局は対処可能であれば直ちに対処法を決定する。そうでない場合は競技運営者へ知らせる。苦情者は即座に問題解決を期待しているとは限らないので苦情の対応、返答が遅れて良い。
・苦情は事務局の義務であるイベント、参加者の安全管理を邪魔できない。
(2) 異議申し立て
・異議申し立ては書面にて行う。
・異議申し立ては主催者のみに対して行う。
・エントリーや参加者、ドライバー、車体の有効性に対しての異議申し立てはそのラウンドの始まる4時間前までとする。
・競技中に起こったミスや違反問題はその問題が起こってから30分以内にする。
・競技の結果に関する異議申し立ては走行が終わってから30分以内にする。
・オフィシャルの行動に対する異議の申し立てはその行動があってから30分以内にする。
・競技委員長が承諾した書面の異議申し立ては時間を許す限り討論される。運営・管理上で重要なことであれば異議申し立ての討論より優先して行う。
(3) 公聴会抗議
・競技委員長または任命された人は異議申し立てを聞いた後、出来るだけ早く判定を下す。
・競技委員長の決断は最終である。
・異議申し立ては理由のあるもの、論理的なもの、また証拠に基づいたものであること。しかし、このような異議申し立ても否定されることもある。

11.技術検査
(1) イベント検査
・それぞれのイベント開始時、テクニカルマネージャーか、代わりに任命された人は参加車両の点検を行い、車検OKステッカーを発行する。
イベントで競技をおこなうためには、上記車検OKステッカーが必須である。
(2) 変更
テクニカルマネージャーの点検に合格後に安全性を脅かす問題が起きた車は再度点検を申し出る必要がある。チームはテクニカルマネージャーに修正、変更を報告する義務がある。
(3) ダメージ
・ダメージのある車は車検OKステッカーは没収される。修理を終え回復すると新しいステッカーが発行される。チームはテクニカルマネージャーに全てのダメージを報告する義務がある。
(4) チームの代表
・検査の間、チームのメンバー1名が付き添う。
(5) 眼鏡
・眼鏡は安全な素材で作られたものを着用する。
(6) 座席
・FIA、SFIなどに公認された安全性の高いバケットシートの使用、もしくは純正シートの利用が好ましい。
・公認外のシート使用の場合万一の事故等の時自己責任であることを熟知すること。
・エキスパートクラス参加車両のシートは規定で示すように安全性のあるものとする。シートはFIA standard 8855-1999に一致するかそれ以上で承認される。後部席は設ける必要はない。FIAの承認ラベルは目に見えるところに付ける。
FIA承認ラベルサンプル(座席)

FIA Standard 8855-1999
ABC Seats Ltd.
Model:Super champion 1996
Homologation N CS.OO1.96
Date of Manufacure:June 1996

(7) ロールケージ
・乗員の頭部等を保護するため、頭部等に接触する恐れのあるロールバーの部位は、緩衝材で覆われていること。
・ロールバーの車体への最小取付け点数:メインロールバーの支柱1本につき1ヶ所。
サイドロールバー(あるいはフロントロールバー)の支柱1本につき1ヶ所。
リヤストラットの支柱1本につき1ヶ所。
各支柱側の車体への取付け板は、面積60㎠、板厚2.5mm以上を有すること。この取付け板は支柱に溶接されていなくてはならない。
車体側の補強板は、面積120㎠、板厚3.0mm以上を有すること。
各支柱と車体との結合には、取付板および補強板を用いボルトオンにて取付けること。その際の取付方法については次の通りとする。
※直径8mm以上(4T以上)のボルトを3本以上使用し、緩み止め効果のあるナット(ワッシャ/セルフロッキング等)で、支柱の周辺に分散して取付ける。
※メインロールバーの車体への取付板をL型にして既設の3点式安全ベルト最下端部のボルトを用いることにより、とも締めすることは可能であり、その場合該当ボルトは最小取付本数含まれる。
(8) 車体&サスペンション&フレーム(全クラス車両)
・純正形状の形式を使用する。
・純正外の車体&フレーム&サスペンションの形式を採用する場合、事前にMSCチャレンジ実行委員会の承認が必要となり、その判断により承認できない場合もある(参加できない場合もある)
(9) 燃料システム(全クラス車両共通)
・基本燃料の種類はガソリン/軽油に限る。燃料パイプは専用の物を使用し部品が動かないように、しっかり固定して設置する。
・燃料ポンプやタンクはドライバー運転席から隔離する。車内に燃料タンク又は、サブタンクを装着する際には、しっかりと仕切り版(隔壁)を付ける事を義務付ける。
給油口からタンクの間の燃料フィラーチューブはスチールかアルミのパイプもしくは純正品でなければならない。どんな燃料ポンプでも、横転した場合、たれ流しを防ぐための装置を装着する。
(10) エレクトリカルシステム
・ヘッドライト、ブレーキライト、テールライト、リバースライト、ハザードライトは、普通に機能しなければならない(全クラス参加車両)
(11) 排気システム(全クラス共通)
・排気システムの変更は自由であるが、リヤ・アクスル(車軸)の後か純正の位置でなければいけない。マフラーは必要で各開催サーキットでの音量規定をクリアするもので無ければならない。
※ただし車検付車両は、道路運送車両法に適合することが優先される。
(12) ブレーキシステム(全クラス共通)
・ブレーキシステムは4輪全て正常に作動すること。
・何らかの方法でブレーキランプの効力を無くすいかなる装置の使用は禁止する。
(13) エンジンクーリングシステム(全クラス共通)
・クーリングシステムの変更は自由であるが漏出があってはけない。クーリングシステムの配管を車内を通してはいけない。
(14) 内装(全クラス共通)
・ダッシュボード(計器盤)は純正、または純正の交換物でなければならない。純正に代わるものは純正のダッシュボードと同じポジションでなければならない。
・車の内装は見た目が清潔でなければならない。
・2つの座席が必要である。1つはドライバー、もう一つは助手席にすわる乗客用である。
・補足の抑制システム(SRSエアーバック)は除去しなければならない。
(15) 変更(全クラス共通)
・運転席、助手席側のドアの内張りはロールケージのサイドバーに合うように加工してもよい。
・ドアを開閉する為の外側のドアノブは移動したり、変更できない。
・参加者はすべてMSCの要請があった場合MSCの指示する場所に大会スポンサーなどのステッカーを貼る義務がある。

12.タイヤ(全クラス共通)
(1) MSCチャレンジ使用タイヤ制限
・日本国内で販売されている市販ラジアルタイヤでそのメーカー等は問わない。
※但し、コース等にいちじるしく悪影響を及ぼすタイヤであると認められた場合、そのタイヤの使用を禁ずる。
※セミスリックタイヤ、スリックタイヤは使用禁止とする。

13.シートベルト規則(全クラス共通)
・全ての参加者ドライバーはドライバー抑制システムを活用しなければならない。
・MSCイベントの参加者はレース中や練習走行中は、4点式または5点式以上のシートベルトのどちらかを、使用しなければならない。
・シートベルトの取付はアイボルトを使用し、必ずボディにアイボルトを取り付けること。シートレールへの取付は不可。取付部はいかなる場合でも2mm以上動いてはならず車体構造上、もしくはメーカーの取付部を使用しないで新設する場合は、必ず補助座金を使用しなければならない。補助座金は1辺50mm以上の鋼鉄製とし、座金のかどは半径6mm以上の丸または6mm以上の45度面取りをおこなうこと。

(図1、2参照)

・ドライバーをセミリクライニング位置にする場合は、ショルダーハーネスは、ショルダーハーネストとドライバーシートの背中部分の間の角度は70度以上になるように付けられる。
・全てのベルトは、留め金、バックルを通しても、自由に走行できるものでなければならない
・オープンなコックピット車のドライバーは腕の抑制もしなければならない(腕のベルトもしなければならない)
・全てのベルトエンドハーネスの取付に使用可能な最小ボルトはSAE Grade5である。
・シートベルト、ショルダーハーネス、破壊防止ストラップはロールストラクチャーか車のフレームにつける。
・製造年月日より3年以内のシートベルトの使用が好ましい。
・製造年月日にかかわらず、ベルトが切れたり、ぼろぼろになったりバックルが壊れたり、MSCチャレンジ車検員から指示があったら、安全なシートベルトに交換しなければならない。もしこのような問題が起こったら車検員はハーネスの認証ラベルをはがす。チームは、再度認証をもらうためにハーネスを修理に出すか、または交換する事。

14.MSCチャレンジ審査方法について
(1) ビギナークラス
・ドライバーは、それぞれが他の選手と同じコースをシングル走行する。
(2) ミドルクラス
・ドライバーは、予選ではシングル走行、決勝では1対1の単走2本勝負(単走トーナメント)になる
(3) エキスパートクラス
・ドライバーは、予選ではシングル走行、決勝では1回戦が1対1の単走2本勝負、TOP8からは追走走行でのチェイスバトル(トーナメント)になる。
※チェイスバトルでは原則として後追いの車両は先行車両を追い越してはならない。
(4) 練習
・全クラス:各クラス(コースによって異なるが1クラス15台前後)での、ルーレット形式での走行となる。1クラス、10~15分(コースに異なる)の練習時間で行う。
(5) 予選
ビギナークラス、ミドルクラス、エキスパートクラス
・1台ずつ単独走行、本番走行2本(コースによって異なるが1クラス15台前後での周回審査)でおこなう。
・点数の高かったドライバーが決勝戦へ勝ち上がる。
※各大会の参加台数によって勝ち上がり台数に変動が生じる(各戦の大会で発表ルールを見る事)
(6) 決勝
ビギナークラス
・1台ずつでの単独走行、本番2本勝負での審査。
・点数の高い順に、順位をつける
ミドルクラス
・1対1の単走2本勝負でのトーナメント戦。
エキスパートクラス
・1回戦が1対1の単走2本勝負、TOP8からは追走方式での、トーナメント戦。
・予選の順位をもとにトーナメントの組み合わせが決定する。1位vs16位、2位vs15位、3位vs14位……という具合に、追走トーナメントの組み合わせが組まれることになる。
・1位と2位は直接対戦によって決められるが、3位以下は予選の順位よって決められる。

(7) ジャッジ
・3名の審査員がそれぞれライン・アングル・スタイルをジャッジし合計100点満点で審査を行う。
・通常、好ましいライン・ラングル・スタイルはドライバーズミーティングの中で審査員によって指定される。
(8) 判定の評価基準(シングルの走り)
・シングルの走りは全てのドライバーは100点を持ってスタートする。判定の評価基準に減点していく。判定は、スタートラインを通過しコース内に設置したIN/OUTゾーンを通過、フィニッシュラインを越えるまで。フィニッシュラインを越えてドリフトを続けたドライバーは0点かペナルティをうける。
(9) 角度
・ドライバーが車を維持、コントロールできる角度。
(10) インパクト
・走行中の迫力やパッションなど。
(11) 5分ルール
・競技中の車体のダメージは5分間の修理するための時間が許可される。この時間は、MSCオフィシャルによって計られる。競技中、車体が他の競技者によってダメージを受けた場合、被害を受けた競技者に罪がなければ、MSC(株)は5分ルールを延長する権利をもつ。
※時間内に修理が完了しなかった競技者は、競技参加できない。
・競技車が、最初のドリフトを始める前の走行中に動かなくなったり、故障した場合は、ドライバー/チームは5分ルールを使用して問題を解決する権利をもつ。
・5分ルールの要求は任命されたチームの代表のみ、MSCオフィシャルを通して行われる。主催者のみが5分ルールを与えることが出来る。
(12) チェイスバトル
・タンデム(追走)走行は、2名の競技者によって行われる。
・先行の車両は、後追の車両のプレッシャーを受けながらミスせず審査員に自分の走りをアピールするように走る事である。
・後追の車両は先行の車両を追いかける様な走行をし、審査員に走りをアピールするように走行する。
(13)ワンモアタイム(再戦)
・同点の場合はもう一度。追走走行では、先行ドライバーも後追ドライバーも単走走行時のスピードの少なくとも90パーセントの速さで走る。両車がスピンしたら、どちらのドライバーも得点を得れない。競争相手が原因でスピンしてしまったら、ドライバー(スピンしてしまったドライバー)に罪はない。
(14)先行の車両
・先行の車両は、後追の車両のプレシャーを感じることで生じるミスをせずに走行しなければならない。前の車は単走走行時のスピードの少なくとも90パーセントの速さで走る。もし単走走行時スピードの少なくとも90パーセントの速さで走らないと、ペナルティーを受ける。
・先行の車両は後追の車両のパワーより大きい場合、審査コーナーまでの区間は後ろのスピードを見ながら走行しなければならない。
(15) 後追の車両
・後追の車両は先行の車両と同じ基本のラインを走る。しかし、先行の車両にプレッシャーを与える為により高いラインを走ってもよい。先行の車両より低いラインを走るとアドバンテージポイントを減点される。もし先行がミスラインを走行したら、後追が正確のラインを走っていればアドバンテージポイントを取得する。後追はアドバンテージポイントを取得するために先行にできる限り近づいて走り続ける。
・後追の車両は、先行の車両が自分の車より遅くても審査コーナーに侵入するまでは、いかなる場合も、先行に合わせなければならない。
(16) 追い越し
・追走バトルでは追い越しは良くない。前車が適格なライン、またはそれより高いラインを通った場合は、追い越しは許されない。追い越しは、前車がオフライン、ミスなどした時で、プロのマナーとしてふさわしく、また安全に行われる時のみ許される。安全な追い越しとは、追い越しが終わった後もスピードが落ちない方法である。
(17) ペースゾーン
・カラーコーンや、マーカーは直線コースのスタートの位置に設置される。それぞれのペースゾーン(並走区間)は走行前のブリーフィングで明確にされる。カラーコーンは、一般的に、車のセカンドギアで出ていく所に設置される。
・ペースゾーン(並走区間)は、スピードを上げて前車に近づく場所で、高い馬力の車を管理するため、または低い馬力の車を助けるために使用される。車はカラーコーン通過する前は、車1台分はなれる事。カラーコーンをクリアした後は、どちらの車も全速力で最初のエントリーポイントへ。前車が、ペースゾーン(並走区間)を守らなかったら、再スタートが命じられる。トップ16~8の追走走行のラウンドでは、再スタートのチャンスはない。ラウンド中、一回以上ペースゾーン(並走区間)ルールを破ったら、そのラウンドの資格が剥奪される。ペースゾーン(並走区間)のコーナーには(正確なクリアを示すために)人をおく。